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現代社会では、あらゆる情報を容易に得ることができる反面、氾濫する情報に翻弄されることも多く、時代の流れに沿った情報の取捨選択が難しくなっています。 このページでは、世の中の様々な出来事を「安心・安全」という視点から警備業を考察しています。
「視聴質」という言葉を、ご存知だろうか。テレビ業界で現在注目されている、新たな番組評価基準だ。番組を視聴した人々の数を測る「視聴率」と異なり、「番組はおもしろかったか」「ためになったか」「友人や家族に勧めたいか」「また視聴したいか」といった、番組の満足度を測るのが特徴だ。「視聴質」が注目される契機となったのが、数年前に発覚した、民放テレビ局社員による視聴率操作事件だ。興信所を使って視聴率調査対象となっている家庭を割り出し、自らが関与している番組の視聴を依頼。視聴率を人為的に高くするという手口だった。
この事件によって、「視聴率」神話は大きく揺らいだ。視聴率は「視聴者の数」を測ることはできるが、番組の質や視聴者の感想などを明らかにはできない。また、視聴率調査自体もサンプル数に限りがあり、誤差が生じるのが現状だ。そこで、視聴率に加えて「視聴質」を新たな判断尺度として導入してはどうか、という声が上がってきたのである。すでにインターネット上では、民間企業による「視聴質調査」ホームページが幾つも開設されており、BPO(放送倫理・番組向上機構)も、「過大な視聴率依存を改めるには、番組の『質』を問う視聴質調査も併用して、総合的に評価すべきである」と提言を発表している。
一般企業に置き換えるなら、「視聴率」は市場シェア、「視聴質」は顧客満足度に該当するだろう。シェアという「量」と、顧客満足度という「質」の二兎を追うことは不可能ではない。それどころか、「質」 「量」両方を退求することが、より一層の業績向上に結びつくケースが近年目立っている。その好例が、アメリカ自動車市場における、日本自動車メーカーの成功であろう。徹底したマーケティングとブラッド戦略が奏功し、顧客満足度上位をキープ。「質」の向上によって富裕層の固定客化に成功し、ビッグ3を脅かすまでのシェア=「量」を獲得するに至っている。
様々な業界の顧客満足度を調査する専門のコンサルティング会社も多々あるほど、現在の企業は「顧客満足」に敏感だ。その顧客満足度を測る手法として、「CSI(Customer Satisfaction Index)」という手法も脚光を浴びている。製品やサービスに関する様々な項目についてユーザーに五段階などで採点してもらい、その動向や競合会社との違いを分析し、企業戦略に生かすのだ。シェアや販売数、顧客数、売上といった「量」だけではなく、「質」も加えた両面から市場とユーザーを分析することで、より顧客の需要にマヨチした、競争力の高い製品やサービスの提供が可能となるのだ。
警備業にとっても、顧客満足度の向上は重要な課題である。競争が厳しくなっている上に、放置車両確認事務の民間委託など新たな市場も増え、社会における役割も大きくなってきている。市民との接点も増えていくだろう。「CSI」のような大規模なアンケート調査を行うのは難しいかも知れないが、顧客が何を求めているか、どんな点をチェックしているか、自社のどんな特長をアピールしていきたいか、という観点で採点項目を設定することから始めてみてはどうだろうか。 的確に採点項目を設定できれば、企業戦略や教育・指導の方針、そして日々の活動目標も、自ずと明らかになってくるはずだ。顧客の目線に立ち、顧客の視線を意識することが、顧客満足度の向上の第一歩となるのである。
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